育児

【引っ越し後の子育てが不安な方へ|支援センターの活用で孤独を減らす方法】


引っ越しをして、まったく知らない場所での新生活。右も左も分からない中で、 買い物に行くスーパーすら迷ってしまう毎日。 それだけでも大きな変化なのに、 同時に「初めての育児」が始まったら—— 不安にならないほうが、きっと難しい。

頼れる家族や友人もいない。 頼れるはずのパートナーも、日中は仕事で不在。 「これでいいのかな?」 「誰かに聞いてほしいけど、話せる人もいない。」 そんな気持ちが、日に日に募っていくこと、きっと多くの人が経験していると思います。

私の家もそうでした。毎日が手探りで、答えのない育児に戸惑う日々。 泣き止まない赤ちゃんと二人きりで過ごす時間は、 愛おしくもあり、時には心が押しつぶされそうになることも。

慣れない土地で、孤独感とプレッシャーに疲れ果てていた私を、 そっと救ってくれた場所がありました。

それが——子育て支援センターでした。

子育て支援センターは、地域にある「親子のための居場所」です。 おもちゃや絵本がそろったプレイルームはもちろん、 親子で一緒に楽しめるリトミックやふれあい遊び、 季節のイベントや子育て講座など、さまざまな活動が用意されています。

赤ちゃんから小さな子どもまで、安心して過ごせる空間でありながら、 親である私たちにとっても、ほっと一息つけるような場所。

私の地域の支援センターには、 保育士さんや心理士の先生がいて、 「こんなときどうしたらいい?」「これって普通なの?」といった、 誰かに聞きたいけど調べてもよく分からない疑問を、 その場ですぐに相談することができました。

専門家に話を聞いてもらえるだけで、 「間違っていなかったんだ」と安心できたことが何度もありました。

「大丈夫だよ」とやさしく声をかけてもらっただけで、 ずっと張り詰めていた心がふわっと軽くなった経験、 今でも大切な記憶です。

支援センターは、子どもにとっての「遊びの場」でもあり、 親にとっての「気持ちを分かち合える場」でもあります。

そこには、同じように育児を頑張っているママたちがたくさんいて、 はじめはあいさつ程度だった会話が、 気づけばちょっとした相談や情報交換に広がっていきます。

「夜なかなか寝てくれないんだよね」 「離乳食、なにから始めた?」 「うちの子、まだ寝返りしないけど大丈夫かな?」

そんな何気ないやりとりが、 どれほど心を軽くしてくれるか、数えきれないほど実感しました。

「ひとりじゃない」って思えるだけで、気持ちがぐっとラクになる。 親子ともに安心できる場所があるというだけで、 心に余裕が生まれるのです。

初めて支援センターに足を運ぶときは、少し勇気がいるかもしれません。 「場違いに思われたらどうしよう…」 「うちの子、人見知りが激しいけど大丈夫かな?」 そんな不安が、頭をよぎるのも自然なこと。

私も、緊張と不安を抱えながら、 支援センターのドアをそっと開けた日のことを、今でも覚えています。

でも、迎えてくれたスタッフさんたちは、みんなやさしくてあたたかく、 「初めてなんですね、ようこそ」と声をかけてくれた瞬間に、 心の緊張がすっとほどけていきました。

子どもが楽しそうにおもちゃで遊ぶ姿を見ながら、 私自身も少しずつ笑顔を取り戻していけました。

誰かと話せる。 子どもがのびのび過ごせる。 安心して通える場所がある——

それだけで、まるでこの見知らぬ土地が、 少しずつ“自分たちの街”になっていくような感覚が生まれていきました。


もし今、孤独や不安を抱えているなら、 あなたの地域の子育て支援センターをぜひ調べてみてください。

育児は、ひとりで頑張るものじゃありません。 頼ってもいい。話してもいい。つながってもいい。

大切なのは、「助けを求めることは弱さじゃない」ということ。
それはむしろ、親として大事な“強さ”だと私は思います。

あなたのそばにも、きっとあたたかい居場所があるはず。 はじめの一歩が、少しでも軽くなりますように。

そして、その一歩が、あなたの育児を支える大きな力になりますように。

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